【ウェブ上ビブリオ】新入生に薦める本(第4弾)

受講生が「新入生に薦めたい本」、第4弾です。

ハンザスカイ 1 (少年チャンピオン・コミックス)

ハンザスカイ 1 (少年チャンピオン・コミックス)

この漫画は空手をテーマにして描かれたもので、主人公の半座(元不良でケンカがものすごく強い)が、高校に入って空手道部に入り、思い悩みながらも前向きに成長し、強くなっていく様を描いたものです。
私は空手をやっているのでこの漫画に興味を持ったのですが、空手を全く知らない人でも空手がどんな競技か分かるように分かりやすく書かれていますし、なにより主人公半座を取り巻く周りのキャラクターたちの人間味に心が温かくなります。中には可愛い女の子も出てきて、揺れ動く半座の気持ちも描かれ、青春を感じることができます。熱く空手のことを思い、強くなろうと厳しい練習に取り組む空手道部員たちの様子は青春そのものです! 試合を勝ち進んでいく様子も、迫力満点に描かれていてすごく面白いです。
大学に入って高校の友達とも離れてしまい、少しさびしいなと感じているときがあったらこの漫画で高校時代を思い出してみてばいかがでしょうか。そして少しでも空手に興味を持ったら、いつでも阪大空手道部に見学をどうぞ(*^^*)!
(理学部・1回生)

一瞬の風になれ 第一部 -イチニツイテ- (講談社文庫)

一瞬の風になれ 第一部 -イチニツイテ- (講談社文庫)

第4回本屋大賞受賞作品を選びました。簡単に言ってしまうと、青春スポーツものの、それも高校の陸上部のお話です。陸上と聞くと、個人競技のイメージを持ちがちですが、「誰よりも速く走りたい」という同じ目標の下に生まれる団体としての一体感があり、友情あり、恋愛あり、笑いあり、涙ありの純粋な青春小説です(笑)。
青春スポーツ小説と言えば、天才的な才能に恵まれた容姿端麗な主人公が次から次へと勝利を収めていく、といったものを想像されるかも知れませんが、この物語の主人公は、中学校までサッカーをやってた陸上初心者であり、特に天才的な素質もない、ごく普通の高校生です。そんな才能を持たない人間が勝負に勝とうと、無垢に、ただひたすらに努力を重ねるひたむきさ、主人公含め陸上部の彼らが高校3年間をかけてつかんだもの、胸が熱くなりました。高校生がうらやましい。ただただ爽やかな青春のその瞬間が、とても瑞々しく、色鮮やかに描かれている小説です。次から次へと、まさに「一瞬の風」のように、全3巻スラスラと読めてしまいます。オススメです!
(外国語学部・1回生)