【ウェブ上ビブリオ】新入生に薦める本(第2弾)

受講生から「新入生に薦める本」第2弾です。

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

大学入学という人生の節目に際し、新たな出会いに心躍らせる新入生に薦める本はこちら。「現在」と「2年前」が交互に語られる特徴的な構成の小説で、「現在」の主人公はあなたたち新入生と同じ、入学したての大学生、椎名。引っ越してきたアパートの隣の部屋の住人、河崎との出会いから物語はスタートします。「一緒に本屋を襲わないか」。悪魔のような風貌の隣人から持ちかけられる不穏な共同作業や、隣の隣の部屋に住む、小さな国からの留学生ドルジの存在、そして「ペットショップの麗子を信用するな」という謎の言葉。一方「2年前」の主人公は、その麗子のペットショップで働く琴美。一見全く関係ないように見えるこの二つの物語、読み進めるほどに謎が増えていきますが、最後に二つが結びつく瞬間は爽快です。小説の中に切り取られる時間はほんの短いものだけれど、その中でいろんな出会いがあって別れがある。長いようでとても短い大学生活、どんどんいろんなところに飛び込んで行って新たな出会いを楽しんでください!
(外国語学部・3回生)